メタボリックシンドロームと肥満

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■ メタボリックシンドロームと肥満 ■

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生活習慣が原因の病気のことを生活習慣病といいますが、
その生活習慣病には肥満という症状があります。


といっても、パッと見の話し、
肥満は太るということですから、そういう意味では分かりやすい症状と言えます。



メタボリックシンドロームの原因
内臓脂肪の過剰蓄積です。


お腹の脂肪の種類
おなかの周りにつく脂肪には、内臓脂肪と皮下脂肪の2種類があります。



内臓脂肪とは、
おなかの中の内臓周辺に蓄積された脂肪で、
男性につきやすく、
いわゆる「りんご型肥満」の原因になるものです。
上半身肥満、いわゆる「りんご型肥満」につながる


皮下脂肪とは、
その名の通り皮膚の下に蓄積された脂肪で、
女性につきやすく、
いわゆる「洋なし型肥満」の原因になるものです
下半身肥満、いわゆる「洋なし型肥満」につながる


内臓脂肪の原因
内臓脂肪の過剰蓄積のおもな原因
乱れた食生活と運動不足です。
具体的には、過食や食事スタイルの欧米化(高脂肪・高カロリーの食事)などにより
カロリーの摂取量が増加することと、
運動不足による基礎代謝の減少が、内臓脂肪の過剰蓄積につながります。
その他にも、喫煙、飲酒、ストレスなどは、
メタボリックシンドロームの進行につながるので注意が必要です。


メタボリックシンドロームと生活習慣病との関係
メタボリックシンドロームは、様々な生活習慣病になる可能性を飛躍的に高めます。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満症に加えて
高血圧、高脂血症、高血糖のうちの2つ以上を併発した状態をさしますが、
最近の研究から、肥満症、高血圧、高脂血症、高血糖はそれぞれ独立した病気ではなく、

互いに影響しあって病状が進行するものであり、
そしてその根本原因となるものが内蔵脂肪の過剰蓄積であることがわかってきました。




メタボリックシンドロームとは、

近年よく耳にするようになった「メタボリックシンドローム」とは、
日本語で「代謝症候群」「内臓脂肪症候群」などと呼ばれ、
内臓脂肪型肥満症に加え、高血圧、高脂血症、高血糖のうちの2つ以上を併発した状態のことをいいます。
「最近、どうもおなかがポッコリしてきた」「血圧が上がった」「健康診断で医師から食生活に注意が必要だと言われた」・・・これらに身の覚えのある人は、メタボリックシンドロームである可能性があります。
厚生労働省による平成16年国民健康・栄養調査によれば、40〜74歳でメタボリックシンドロームが強く疑われる人の割合は、男性25.7%、女性10.0%、またその予備軍と考えられる人の割合は、男性26.0%、女性9.6%であり、この年齢層においては、男性で実に2人に1人が、女性では5人に1人がメタボリックシンドロームもしくはその予備軍であるということになります。


他の特徴
動脈硬化がおこりやすくなることがあげられます。
さまざまな動脈硬化性疾患(心筋梗塞、脳梗塞など)を発症する可能性を高めます。
日本人の三大死因は、がん、心臓病、脳卒中とされていますが、
それらのうち心臓病と脳卒中の2つは動脈硬化によっておこる動脈硬化性疾患であり、

メタボリックシンドロームによってそれらの発生確率が高くなるおそれがあります。






動脈硬化とは、血管内で血栓という血のかたまりが詰まり、
血管が硬くなって血液の流れが悪くなる状態のこと、


メタボリックシンドロームの検査、検査と診断
問診、身体測定、血液検査、CT検査、血圧測定などが行われます。
また、メタボリックシンドロームに関連する病気
(糖尿病、高脂血症、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞など)の併発が疑われる場合は、
それぞれの病気の検査を受けましょう。


メタボリックシンドロームの検査内容

問診  自覚症状、既往症(過去にかかった病気)、家族歴、生活習慣、現在服用中の薬などについて医師が質問する
身体測定  身長、体重などを測定する
血液検査  血糖値、中性脂肪、HDLコレステロールなどを測定する  CT検査
X線により腹部の断面図を撮影し、蓄積された内臓脂肪の面積を測定する
血圧測定  収縮期血圧および拡張期血圧を測定する



【メタボリックシンドロームの診断基準】
 メタボリックシンドローム診断基準検討委員会による
「メタボリックシンドローム診断基準」(2005年4月発表)によれば、
日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準は、
内臓脂肪の蓄積を必須条件とし、それに加えて血圧、血糖、脂質の3つの選択条件の中から
2項目以上が該当することとされています。


必須条件  内臓脂肪の蓄積  ウエスト周囲径(へそ周囲経):男性85cm以上、女性90cm以上(男女ともに、内臓脂肪面積が10cu以上に相当する)
         血圧    収縮期血圧(最高血圧):130mmHg以上  拡張期血圧(最低血圧):85mmHg以上

選択条件  血糖  空腹時血糖値:110mg/dl以上
      脂質  中性脂肪値:150mg/dl以上  HDLコレステロール値:40mg/dl未満


メタボリックシンドロームの治療と予防
メタボリックシンドロームの治療法としては、食事療法、運動療法、生活習慣の改善があります。
中でも食事療法と運動療法は、メタボリックシンドロームの治療と予防の中心になります。
※治療に当たっては、必ず専門医(内科、内分泌代謝内科、循環器科など)にご相談ください。



メタボリックシンドロームの食事療法
メタボリックシンドロームの治療と予防において最も重要なのが食事療法です。
 過食はメタボリックシンドロームの大敵です。食べ過ぎは避けましょう。
 次に脂肪分、塩分、糖質などの取りすぎに注意し、健康的でバランスの良い食事、具体的には、肉類中心の欧米的な食事スタイルではなく、野菜中心の日本的な食事スタイルをこころがけましょう。
 また、食べる時間帯や食生活サイクルの改善も重要です。 1日3食、朝昼晩に規則正しく食事をすることをこころがけましょう。



メタボリックシンドロームの運動療法
一般的には、食事療法とともに運動療法も行われます。
 メタボリックシンドロームの原因である内臓脂肪は、皮下脂肪に比べ、運動によって減少しやすいという性質があります。また、運動には肥満の解消というだけではなく、血糖値の低減、ストレス解消といった効果もあります。
 具体的には、20分以上の有酸素運動を行います。例としては、軽いジョギング、ウォーキング、サイクリング、エアロビクスなどがあげられます。
 しかしながら、無酸素運動(激しい運動)では、内臓脂肪はあまり減少しないため、メタボリックシンドロームの治療としては不向きです。
  運動療法は、かならず医師の指導のもとで行いましょう。



メタボリックシンドロームの生活改善
メタボリックシンドロームの治療と予防には、生活習慣の改善も大切です。
 とくにタバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、高血圧や動脈硬化を促進するので、メタボリックシンドロームや関連疾患を悪化させる原因となります。禁煙をこころがけましょう。
 他にも飲酒やストレスは高血圧の原因になるので、適度な飲酒をこころがけ、また普段からストレスをためないように工夫しましょう。

生活習慣の改善の例

禁煙
喫煙は高血圧や動脈硬化を促進するので、禁煙をこころがける

適度な飲酒をこころがける
酒量をおさえる、休肝日をつくるなど

ストレスを解消する
趣味等によりストレスを解消する




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